地元と共につながりを創り、地元になくてはならないエアラインとなることを
ビジョンにかかげるソラシドエアと、沖縄観光と地域との共存・共生に向けた
アプローチを行うことをミッションに掲げる
沖縄観光コンベンションビューロー(以下、OCVB)国内事業部。
今回は航空会社として沖縄の魅力を伝える沖縄支店長 長谷川さんと
OCVB国内事業部 部長 金城さんにお話を伺いました。
「エシカルトラベル」は普遍的に求められている旅行の形
ここ数年間我々は航空会社さんとのタイアッププロモーションを実施しておりまして、これは沖縄の魅力を打ち出すために、各社さんの就航都市の魅力や強みに合わせて1 + 1=2以上の効果が生めるようにお願いしている企画です。
今回はまたソラシドエアさんとご一緒できるのを楽しみにしています。
本日はよろしくお願いいたします。
こちらこそよろしくお願いいたします。
これまでもOCVBさんとの連携事業として、インスタライブを行ったり、昨年度は「ソラシドエア旅行診断」という企画を実施してきました。
今回は「エシカルトラベル」というテーマでツアー造成をさせていただきました。我々も環境面のポリシーは持ってはいますが「エシカル」という観点での取り組みをしたことがなかったので、これを機に恒常的に取り組めるかなと思っております。
*モニターツアーの詳細はこちらから https://www.okinawastory.jp/news/tourism/solaseedair-2023report
OCVBは今回のテーマである「エシカルトラベル」という言葉を掲げて今年で3年目になります。ですがその前からサスティナブルツーリズムやレスポンシブルツーリズムが重要視されてましたね。こういった持続可能な観光というのは普遍的に求められているものなんだと思います。
沖縄もそこに向かわなくては行けないという時にコロナが拡大しはじめ、コロナ禍になると旅行者の旅に対する価値観が変わってきて…。特に「現地に配慮するという」意識が強くなったように思います。
確かにその一面はありますよね。
何がエシカルトラベルなのかという難しさはあるんですが、2023年度は「エシカルトラベルオキナワ」の考え方を整理することができました。
https://www.okinawastory.jp/feature/ethical_travel/business/
さらに、ソラシドエアさんでこうやってエシカルをテーマにツアーを組んでいただけるというのは、抽象的だったものがどんどん具体的になって我々としても心強いです。
抽象的な部分って実際に体験して具現化しないとわからない部分が多いですよね。
私も昨年の4月に赴任してきて1年たっていませんが、沖縄からたくさんの刺激をうけるので、どこに焦点をあてたら魅力を体現できるのか試行錯誤しながらツアーを組ませていただきました。
我々も気づきが多かったです。
今回はメディアの皆さまに知っていただくためのモニターツアーというファーストステップですが、最終的にはお客様にきていただけるように、メッセージ性を込めたツアーにしたいなと思っています。
沖縄で降機する方は表情が明るい。それが沖縄の魅力
ところで長谷川支店長は沖縄支店に赴任されてまだ1年経っていないというお話がありましたが、沖縄の印象はどうですか?
これは航空会社ならではの感想かもしれませんが、沖縄で降機されるお客様の表情をみていると疲れた表情をされているお客さまが少ないことに驚きました。
東京からだと沖縄までのフライトは3時間ほどかかりますが、それでも「暑いね」「やっと着いたね」「ここ行ってみようね」と嬉しそうに話をされているお客様の様子を見ると、それだけ魅力ある土地なんだと思いましたね。
私も冬に服を着込んで東京出張に行っていたんですが、沖縄に戻ってきてそれを脱ぐ瞬間、身軽になって開放感を感じたことがあります。「やっと着いた」だけど、ちょっと嬉しい感覚。それは支店長がご覧になった搭乗者様が空港に降り立ったときの気持ちに近いのかも知れませんね。
その開放感というところでいうと、沖縄の方とお話しする際はあまり肩肘を張らずにできるなというのも感じています。人が優しくて、情が深いというんでしょうか。
北海道生まれの暑がりなので、この暖かい気候が若干の不安材料でしたが、沖縄支店のメンバーをはじめ、関係する方々が本当に楽しませてくれて、毎日楽しく仕事をさせていただいています。
沖縄支店の絆を感じますね。
沖縄のスポットで感動したなぁという場所はありますか?
原付バイクで走った「海中道路」です。あれは最高でしたね!「こんなに綺麗な海があるんだなぁ」と感動しました。180度海というか、海の中を走っているような感覚になりましたね。
私も海中道路は好きですね。
昔はあそこに道路はなくて、遠浅のときに米軍の車高の高いトラックで本島と各島にわたっていたんです。やっぱり背景にはいろんな歴史があるんですよね。
「エシカルトラベル」は五感がよろこぶ
それにしても長谷川支店長が原付バイクで沖縄観光をされているというのは本当なんですね。
そうなんです。もともとは通勤用として購入したんですがね。
ゆいレールとかではなく?
自宅から駅までが徒歩で15分以上かかるので、健康的にはそれもいいかなとも考えたのですが、休みの日にちょっとしたツーリングもできるかなと思い、原付バイクでの通勤を選びました。
新車で買ったので、やっぱり嬉しくて納車されたらどこにいこうかなと考えていたときに、沖縄支店スタッフの宮城から「奥武島に美味しい天ぷらがありますよ」という話を聞いたので、まずは奥武島に行ってきました。
その時は奥武島への距離感もわからなかったので、「とりあえず行ってみるか」と大体1時間くらいかけて行ったのですが、そこで初めてもずく天ぷらを食べて「こんなに美味しいのか」と感動しましたね。
そこで原付バイク旅に味をしめたんですか?
はい。(笑)
味をしめまして、これを第一弾として原付バイクで沖縄を回ったら楽しそうだなと。
第二弾は9月に勝連城主・阿麻和利の半生を描いた舞台を観賞する機会があったので、歴史の勉強もかねて勝連城を経由して伊計島まで原付バイクで行ってきました。今年は連携協定を結んでいる宜野座村ややんばるエリアまでトライしてみようと思っています。
こういう発想って住んでいるとなかなか湧きませんよね。
実際に訪れて、奥武島でのてんぷらに感動して…という体験がそうさせるんだと思います。
県内は車で観光するのも楽しいですが、長谷川支店長のように原付バイクや自転車でまわるのもいいですよね。
原付バイクだと風や、香り、暑さや寒さを体感できるんですよね。それってすごく五感が喜ぶなぁと感じていて。
私もお正月にいつもは車で通る道を徒歩で通ってみたんですが、「こんなところにヤギ汁の自動販売機がある!」と、車移動では気づかない発見があって。こういう発見が旅の楽しみなんでしょうね。
沖縄観光はリピーターが9割を占めますが、是非何度も沖縄に来たことがある方には、歩いて観光もいいですし、バスやゆいレールなど別の交通手段でまわって、「エシカル」な発見をしてもらえたら嬉しいですね。
お客様や地元に寄り添う航空会社でありたい
ソラシドエアさんは今後どのような展望があるのでしょうか。
今回こうして金城部長とお話しをさせていただいて、改めて沖縄の歴史や文化の繋がりを知ることができました。これを沖縄だけで完結させるのではなくて、伝えていかなくては広まらないなと。エアラインとして、機内空間だったり、飛行機に乗る前や降りた後、それぞれのタッチポイントで魅力を伝えるための仕組みづくりをしていきたいです。
ソラシドエアは「地元とのつながりを大切にし、地元を誇りに思う」という“ローカルプライド”を大切に、ご利用いただくお客様や地元の皆さまに寄り添い、それぞれの人生に一つのエッセンスを加えることができるような存在になっていきたいと思います。
沖縄観光も多くの皆さまのおかげでコロナ禍から回復してきていますが、こうして沖縄観光に戻ってきていただけるのは、10年、20年以上も前から尽力してくださっている航空会社さま、旅行社さま、行政の応援はじめ多くの関係者が築いた「沖縄の確固たるブランド」があって、そこに沖縄のファン、リピーターの応援があったおかげだと思っております。
現在「エシカルトラベル」という新しい取り組みを行っていますが、これは観光に来てくださる皆さまはもちろん、県民や各観光協会、DMOの皆さまとも連携しながら受け入れ先を作っていくことが一層求められることなのかと気付きました。
また共に沖縄の観光を盛り上げていただければと思います。
本日はありがとうございました。