現在の首里城の再建状況や見どころ
2026年の再建に向けてすでに工事が開始され、着々と復興に向けた動きがスタートしています。「見せる復興」をテーマに掲げていて、復元までの過程を目にする事が出来ます。復元の過程で、個人的に注目していただきたい所は「御庭(うなー)」という広場です。「御庭(うなー)」は首里城の中心部の広場で、年間を通じて様々な儀式が行われた広場です。
火災前は、磚(せん:敷き瓦)という赤いタイル状のものが敷かれた縞模様が印象的な広場だったのですが、現在は、復元工事のためにタイルが取り除かれています。この姿は今しか見ることのできない本当に貴重な姿となっています。また、今後は現在の見学ルートも新しくなっていきます。再建に向けて、日々変化していく首里城にぜひ注目していただきたいです。
文化的、歴史的視点で見た首里城の魅力
正殿が火災にあって、失われてしまったのは本当に悲劇的で大変ショッキングな出来事でしたが、沖縄県内や県外、世界中から温かい応援の声をいただいたことで、改めて首里城は沖縄が世界に誇るべきとても大きな存在であったということを感じました。
首里城には世界遺産となっている古い時代の石積みが、今も残っていて見る事ができますが、再建中の今だからこそ、より広い範囲で、そしていろんな角度で世界遺産の石積みを間近でご覧いただくことができます。
この石積みは歴史的にも文化的にも大変価値のあるものになっており、琉球王国時代の豊かな歴史に思いを馳せていただけるものではないかと考えています。また、次の世代、新しい時代に、この歴史的に価値ある石積みを、大切に受け継いでいくということが私たちの使命の一つだと考えています。