沖縄観光のプロに聞いた!大自然やんばるの魅力!
- 掲載日:
- 2024.08.11
このたび「おきなわ物語」を運営している、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が2024年で創立70年周年を迎えることができました。
今回はOCVB 70周年を記念し、普段の記事とは少し違った、沖縄観光のプロであるOCVB職員にインタビューをしてみました!
❝沖縄観光のプロ❞ OCVBの職員に聞いてみた!
【01】大自然やんばるの魅力について
―――早速ですが、ネイチャー博士 Kさんについて教えてください!
―――OCVBではどのような業務をされていますか?
過去に広報業務の経験があったことと、今までとは違った形のプロモーションのお仕事がしてみたくてOCVBへ入職しました。
現在は、鹿児島県と沖縄県にまたがる世界自然遺産のプロモーション事業や、沖縄県の持続可能な観光を実現するためのエシカルトラベルなどを担当しています。
もともと生物多様性保全などを勉強していたことがあったので、奄美沖縄の事業では世界自然遺産エリアの実情を知ることができてとても好奇心が刺激されます。
ネイチャー博士 Kさん
―――やんばるの魅力とは何でしょうか?
やっぱり、❝ そこにしかいない生き物がいる ❞ ということですね。
車を停めて耳を澄ますと、アカショウビンの鳴き声が聞こえ、夏の訪れを感じたり、
やんばるにのみ生息している、ヤンバルクイナが道路を渡る姿が見えるなど、魅力がたくさん詰まっています。
やんばるは、日本で5番目の世界自然遺産として、2021年7月に世界自然遺産登録に登録されていますが、車で遺産エリアの内部まで入れる点が特徴的です。
車いすの方や足腰が悪い方でも世界自然遺産の魅力を感じられる一方、野生動物と車の事故「ロードキル」が絶えなかったり、貴重な動植物を密猟する目的で入られたりする現状があります…
世界自然遺産にもなるような貴重な自然はみんなで守りたいですね!
ネイチャー博士 Kさん
―――やんばるに行く際のポイントはありますか?
車でゆっくりドライブをするだけでも、やんばるを感じることは出来ますが、もし歩いて散策をされる場合は、ネイチャーガイドツアーに参加することをオススメします。
持ち物や服装については、・双眼鏡・長袖/長ズボン・靴がいいと思います。
ご自身で車で行かれる際は、「やんばるの森ビジターセンター」で予習していくと良いですね!
あと、北部エリアはガソリンスタンドが少ないので、車のガソリンは満タンにしておくことをオススメします。
ネイチャー博士 Kさん
道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター
大宜味村の村の蝶『コノハチョウ』を模った施設で、自然豊かなやんばる3村の玄関口に位置する観光交流拠点施設!
- 住所
- 国頭郡大宜味村字津波95番地
- TEL
- 0980-44-2233
―――やんばるへ行く際の注意点はありますか?
やんばるは、たくさんの生き物が生息しており、道路を渡っている場合があります。
大自然を楽しむためにも、スピードを出し過ぎないように気を付けてほしいです。
もし、ケガをしている動物などを発見した際は、そのまま放置せず、専門機関へのご連絡をお願いしたいです。
ネイチャー博士 Kさん
【02】大自然やんばるで出来るアクティビティの魅力
―――早速ですが、ネイチャーアクティビティ博士 Eさんについて教えてください!
私もKさんと同じく、生まれも育ちも沖縄で、幼少期から自然が大好きでした。
本島南部出身なので、やんばるとは違った自然が広がっており、よく自然の中を探検したり、秘密基地を作って遊んでいましたね。
大人になっても、身体を動かすことが好きで、どこまで行けるか気になり、沖縄を歩いて一周したことがあります。
富士登山や屋久島散策など経験した後、沖縄でも登山が出来ることを知り、登山を始めました。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
―――OCVBではどのような業務をされていますか?
元々観光に興味があり、航空会社で働いていた経験を活かしたいという想いで入職しました。
業務は、主に那覇空港から直行便が就航している地域へのプロモーションを担当しております。
他にも、沖縄総合ガイドブックの制作や、航空会社連携、イベントへ出展等も対応していますよ。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
―――沖縄一周したと仰っていましたが、どのように行ったのですか?
沖縄一周といっても、一気に回るのではなく、路線バスを活用する形で、日を分けて行いました。
本島最南端の糸満市をスタートに歩き始め、終わりは路線バスに乗ってスタート地点まで戻ります。
また後日、前回歩き終わったバス停からスタートし、20Kmほど歩いたら、またバスに乗ってその日スタートしたバス停まで戻る。というような形で一周しました。
路線バスに関しても詳しくなりました(笑)
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
体力にそこまで自信が無くても、チャレンジしてみようかなと思える方法ですね!
―――沖縄で登山が出来るとの事ですが、オススメスポットなどありますか?
縦走することが好きなので、塩屋富士(大宜味村)が好きです。あと、クガニ岳(大宜味村)、伊部岳(国頭村)もオススメです。
伊部岳の中腹には、沖縄の名木百選にも認定された、「オキナワウラジロガシ」があります。
「オキナワウラジロガシ」のどんぐりは、日本で1番大きいどんぐりと言われており、直径2~3cmほどあるので、ぜひ見つけてみてほしいです。
※縦走(じゅうそう)・・・下山せずそのまま次の山へ向かうこと
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
―――沖縄の山と富士登山にどういった違いがありますか?
富士山には森林限界があるため、登る事がメインになってきますが、沖縄の山は低いところが多く、県外ほど木も高くないので、近くで鳥の鳴き声が聞こえ、川のせせらぎに癒されたり、登りながらも、ゆっくりと自然を楽しむことが出来ます。
緑色のきれいなハトを見かけたりすることもあります。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
「ズアカアオバト」ですね!綺麗ですよね~。
ハトの仲間で、ズアカは漢字だと「頭赤」となりますが、沖縄で観察できるものは頭が赤くないらしいです。台湾の方に分布するものは頭が赤いとか…。
鳴き声が独特で、「ぽぇーぽぽぽーー」のような、物悲しい尺八に似た鳴き声です。でも山で聞こえると嬉しくなりますよ!
ネイチャー博士 Kさん
初めて鳴き声を聞いた時は、サルがいるかと思いました(笑)
以前は歩く事だけに集中していたのですが、こうやって、生き物も楽しむようになったのは、ネイチャー博士 Kさんと出会ったことがきっかけですね。
沖縄の山については、まとめられたガイドブック『おきなわ百低山』もあるので、ぜひチェックしてみてください。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
おきなわ百低山ガイドブック
第7回「山の日」全国大会おきなわ2023を記念し「おきなわ百低山ガイドブック」が作成されました。
・沖縄県の低山マップ
・安全に山を歩くためには
・おきなわ百低山ガイド
ーおきなわの低山
ーその他スポット
・おきなわ百低山フォトランプリグランプリ
―――ほかにも好きなアクティビティはありますか?
ほかには、キャンプが好きですね!
涼しくなると、月に2回ほどキャンプに行きますよ。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
―――涼しい季節のキャンプいいですね!
虫も少なくなり、県外のように雪の降らない沖縄にはベストシーズンかもしれませんね。
―――オススメのキャンプスポットなどはありますか?
比地大滝(国頭村)、国頭村森林公園(国頭村)、つつじエコパーク(東村)がオススメですね!
スポットではないですが、キャンプ中は、イスに座って焚火を楽しむことが多いので、リクライニングのリラックス出来るチェアがオススメです。
あとは、焚火をする際は焚火シートを使用します。薪は乾いた木を使用するといいですよ!乾いていない木を燃やすと煙がたくさん出て煙たくなってしまいます。
旧海軍司令部壕では、台風で倒木した木などを再利用した薪を販売しているのでオススメです!
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
―――ネイチャーアクティビティをする上で大切にしている事はありますか?
来た時よりも美しく!何かを取ったり持ち帰ったりしないことですね。
ネイチャー博士 Kさんが仰っていたように、日本にある自然遺産は、1番気軽に来れる場所でありながらも、そこに住まれている住人との距離も近いので、 ❝おじゃまします❞ という気持ちを忘れずにいることが大切だと思っています。
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん
オススメキャンプスポット
―――インタビューは以上になります。お時間ありがとうございました!
ありがとうございました!やんばる行きたくなる~(笑)
ネイチャーアクティビティ博士 Eさん & ネイチャー博士 Kさん
【03】インタビューを終えて
【04】関連記事
世界自然遺産 やんばるの森へ
亜熱帯海洋性気候に属する沖縄で育まれた貴重な生き物や植物に出会う、ここでしか体験できない豊かな自然を楽しむ旅へ、いざ。
世界自然遺産やんばるアドベンチャーウォーク 楽しみながら、森を『学び』『守り』『育てる』
ガイドさんに導かれて、「やんばるの森」へ。
楽しく散策しながら、森の多様性や自然保護の取り組みを体感してみましょう。
世界自然遺産にも登録!海だけじゃない沖縄の山や自然の魅力
実は、海以外に山にも魅力がたくさんあるんです!そこで本記事では、沖縄の山の魅力や沖縄の登山・トレッキングスポット、ガイドつきで体験できるトレッキングツアーなど、沖縄の山や自然について紹介します。
冬でも楽しめる!沖縄のアウトドアキャンプ!
沖縄でのアウトドアキャンプ事情について、その魅力や楽しみ方、注意点について、東村村民の森つつじエコパークの島袋 要さんにお聞きしました。
私は、生まれも育ちも沖縄で、幼少期から自然が大好きでした。
よく、おばぁちゃん家で虫などを触って遊んでいましたね。
大学進学で1度沖縄を離れましたが、県外で自然保護のお仕事に携わった後、沖縄に戻ってきました。
沖縄に戻ってきてからも、OCVBに入職するまでは、生き物に係わる仕事に携わっていました。
ネイチャー博士 Kさん