レンタカーでびゅーんと飛ばして目的地に着くのもよいけれど、窓から見える沖縄の風景や
地元の人たちの日常のひとコマを眺めながら、のんびり進むバスの旅も沖縄の楽しみ方のひとつ。
車を利用しない旅行者にも、遠方まで行ける手段として欠かせないものだ。
そんなスローなバス旅で、本島北部へ。流れる時間の贅沢さに、身も心もリラックスできるはず。
那覇空港から高速バスを使って名護まで、そこから路線バスで北部を周遊するこのコース。
まず最初に乗る111番の高速バスは、沖縄自動車高速道を利用するため、約1時間45分で名護まで行くことができる。
北部への移動はこのバスが便利だ。名護バスターミナルからは路線バス65番、66番が同じルートを逆回りに巡回している。
出発時間や目的地に応じて、スムーズに行ける方のバスを選ぼう。
不明な点は係員や運転手さんに確認を。
琉球王国成立の100年以上前から、北山国が勢力を広げた北部エリア。その北山王が居城にした今帰仁城の城跡は、標高100mほどの丘の上にあり、東シナ海を一望。約1.5kmにもおよぶ。場内には拝所もあり、多くの参拝者が訪れる。城の手前には喫茶店、土産品店を備えた休憩施設「グスク交流センター」がある。
台風や海風の強い沖縄で防風林として利用されるフクギの並木が残るのどかな小道。まるで時間が止まったかのような、昔ながらの沖縄の風景が広がり、並木越しに海が見える場所も。そんな景観を生かしたカフェや宿も増えており、散歩する人の姿もちらほら。ただ、実際に暮らしている人もいるのでマナーを守って見学しよう。
沖縄の原風景に出会える備瀬のフクギ並木道の入口にあるお食事処。
昔ながらの佇まいを残すこの店では、沖縄そばをはじめ、ゴーヤチャンプルーやタコライスなど沖縄の定番料理がリーズナブルな価格で楽しめる。中でもおすすめは、地元の食材を使ったボリューム満点の野菜そば。木の温もり溢れる店内からは散策中の水牛車をみられることもあり、風情たっぷり。
年間約270万人もの人が訪れる沖縄美ら海水族館は、人気のジンベエザメが見られる世界最大級の大水槽「黒潮の海」のほか、サンゴや熱帯魚が観察できる水槽など見どころがいっぱい。園内にはほかにもイルカショーが楽しめる「オキちゃん劇場」や「マナティー館」、「ウミガメ館」、熱帯や亜熱帯の花が咲き誇る「熱帯ドリームセンター」、プラネタリウムが美しい「海洋文化館」など、何度行っても楽しめる場所だ。
島の中心がこんもりと盛り上がった不思議な形の島が、伊江島だ。
本島北部の本部半島から北西約9kmの洋上に浮かぶ伊江島は、本部港からフェリーで約30分と、アクセスしやすい離島。
近年は個人宅に修学旅行生を招き入れる「民泊」の受け入れを積極的に行っており、全国的に話題となっている。
島のもりあがった部分は、“伊江島タッチュー”と呼ばれる、島のシンボル「城山」。
標高172mで、山頂からは周囲360度の見事な海景色が堪能できる。
4月中旬には美しい純白のユリが咲き乱れ、甘い香りに包まれる。
どの番号のバスに乗れば目的地に着けるのか、慣れていないと使いこなせないのがバスの旅。
土地勘のない場所であればなおさらだ。「バスで水族館へ行きたい!」という人のために、那覇市発と北谷町発の行き方を紹介。注意が必要なのは、帰りの便。同じルートを辿って帰ればよいのだが、距離があるため最後のバスを見逃してしまうと、その日に戻れなくなってしまうことも…。
中継地点である名護バスターミナルで、帰りたい場所に戻るためには水族館近くのバス停を何時に出るバスに乗ればよいか、係員に確認しておこう。
- 3時間コース
(高速バスを利用) -
那覇空港から111番の高速バスで那覇バスターミナルを経由し、名護バスターミナルへ(約120分)。
そこから65番、66番、70番の路線バスで海洋博公園へ(「記念公園前」バス停下車・約60分)。
- 3時間半コース
(路線バスのみ利用) -
那覇空港から120番の路線バスで那覇バスターミナルを経由し、名護バスターミナルへ(約140分)。
そこから65番、66番、70番の路線バスで海洋博公園へ(「記念公園前」バス停下車・約60分)。
※どちらのコースも、那覇バスターミナルからの出発にすることが可能
※名護バスターミナルからの路線バス時刻表 http://oki-park.jp/kaiyohaku/acc/147
- 2時間半コース
(路線バスのみ利用) -
「北谷」バス停から20番の路線バスで名護バスターミナルへ(約85分)。
そこから65番、66番、70番の路線バスで海洋博公園へ(「記念公園前」バス停下車・約60分)。
簡単な申し込みで、面倒な乗り換えもなくラクチンに移動できるのが観光バスだ。
いずれも空きがあれば当日予約も可能なので、「行こう!」と思い立った時に手配できるのもうれしい。
おきなわ物語「観光お役立ち情報」
http://www.okinawastory.jp/access/means/2#tour