「首里城公園」の取り組み
国営沖縄記念公園(首里城公園)御庭
2019年10月31日、首里城で発生した火災から約2年が経ち、沖縄の心のよりどころ、新たなる沖縄のシンボルになれるよう、2026年の完成を目指している正殿復元をはじめ、首里城復興に取り組んでいる様子をお伝えします。
有料区域では「見せる復興」をテーマに、首里城復旧・復元作業を進めています。火災後の北殿側の城壁沿いには全長140mの仮設デッキを整備して復興現場全体を見渡せるようになり、再建の過程を見学できるように工夫されています。
また、貴重な世界遺産「首里城正殿基壇遺構」は、この時期にしか見られない距離で見学が可能です。
国営沖縄記念公園(首里城公園)見学デッキ
首里城御庭解説員
新型コロナウィルス感染症予防のため、さまざまな感染対策も行っています。有料ガイドツアーは少人数制にし、イヤホンマイクを使用して、ソーシャルディスタンスを保つよう工夫しています。
「火災やコロナなど、当たり前だったことが当たり前でなくなる出来事が続いてしまいましたが、今、新しい生活様式で旅行を楽しむ方々が増えつつあります。このような状況下、首里城にお越しいただけることに感謝しながら、有意義な時間をお過ごしいただけるよう、心を込めて接客することを心掛けています」と話す御庭(うなー)解説員の皆さん。
お客さまが安心して利用できるよう、スタッフ一人一人が感染対策を徹底し、施設内の衛生管理に気を配っています。
「日ごろより、首里城復興にご支援を賜り、誠にありがとうございます。 火災より2年が経過し、復興の様子も大きく変化しております。
2022年度から本格的に動き出す首里城正殿復元工事に向けて、見学デッキが完成したことで城下の眺望を楽しめるようになり、復元工程について壁面グラフィックや解説板でご覧いただけ、「見せる復興」が一層身近になりました。
晴天時には、御内原(おうちばら)の城内で最も標高の高い『東のアザナ』から、久高島(くだかじま)や慶良間諸島(けらましょとう)まで360度の眺望を楽しむことができます。
城内散策後には、「系図座・用物座」にて伝統的な琉球菓子を味わえる「呈茶サービス」、琉球料理が味わえる「レストラン首里杜」のご利用もおすすめです。首里城跡は2000年に「世界遺産」に登録されていますが、城郭内には、往時の城壁や石畳など貴重な遺産が随所にあり、世界遺産を身近に感じることができます。新型コロナ感染症予防対策にも万全を期しておりますので、機会が訪れた際はどうぞお越しください。皆さまのご来園を心よりお待ちしております」。
火災とコロナ禍という大きな困難に遭いながら、復興に向けて一歩ずつ力強く歩んでいく首里城。今しか見ることができない首里城、復興への歩みをぜひ皆さんにもご覧いただきたいと思います。
首里城公園管理センター スタッフ一同