美しき伝統芸能、組踊の世界を覗いてみませんか?  

掲載日:
2025.03.03

国立劇場おきなわ 組踊研修生のお稽古を見学させていただきました!  

はいたい♪マハエです!
国立劇場おきなわ(浦添市)では、沖縄の伝統芸能「組踊(くみおどり)」の研修生を養成しているってご存知ですか?ただいま、第七期生を養成中とのこと!
3月6日(木)には、研修生の発表会「銘苅子(めかるしー)」が、公演されます♪
今回マハエは、そんな研修生たちのお稽古の様子を特別に見学させていただきました☆彡

INDEX

組踊(くみおどり)とは? マハエが簡単に解説♪

組踊(くみおどり)は、沖縄の伝統的な舞台芸術の一つで、音楽や踊り、セリフ(唱え)で構成される歌舞劇です。

その昔、琉球王国の国王が代替わりするたびに、国王として任命するため、中国皇帝の使者「冊封使(さくほうし)」がやってきていました。この大事なお客様をおもてなしするために、組踊が作られ上演されました。

組踊の創始者は、玉城朝薫(たまぐすく ちょうくん)。朝薫は、能や狂言、歌舞伎、中国の演劇にも影響をうけて、組踊を創作したと考えられています。1719年に初めて上演されて以来、やがて地方や庶民の間にも広まっていき、300年以上にわたり受け継がれてきました。

1972年に、沖縄が日本に復帰すると同時に、組踊は国の「重要無形文化財」に指定されました。日本の優れた芸能のひとつとして認められたのですね!

さらに、2010年には、ユネスコの無形文化遺産条約に基づき、「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載されました。世界的にもその価値が認められ、未来へ受け継がれていくことが求められています (^▽^)/

沖縄のユネスコ無形文化遺産・組踊の世界/World of Kumiodori, UNESCO Intangible Cultural Heritage of Humanitiy※English Sub

組踊をより詳しく、より分かりやすく説明している動画です!(英語の字幕付き)
マハエも勉強になりました~ (^^)

組踊の研修とは?何をするんだろう?

2005年より国立劇場おきなわでは、「伝統組踊保存会」とともに組踊の伝承者を養成しています。

研修期間は3年間で、代表的な演目の習得を目指します。ほかにも、舞踊や楽器、発声方法や身体作り、作法を学ぶ研修も。さらに、琉球芸能史や琉球方言に関する講義を受けたり、歌舞伎やオペラの鑑賞をする研修もあるそうです。そして研修の成果を、一年に二回の発表会で披露する場が設けられています。

第七期生は、まもなく組踊研修の2年目を修了。今回は、七期生にとって4回目の発表会となります。

お稽古の様子を見学させて頂きました!

3月6日(木)の発表会を前に、研修生のみなさんがお稽古を頑張っていました!
今回は、お化粧なしの素顔でのお稽古という貴重なところを見せて頂きましたよ~♪

演目は、『銘苅子(めかるしー)』という、朝薫が作った五編の組踊作品の一つです。
朝薫は、沖縄の古い文献や故事にあった『羽衣伝説』をもとにして、組踊『銘苅子(めかるしー)』を作ったと考えられています。

ここからは、簡単に『銘苅子(めかるしー)』のあらすじをお伝えしながら、お稽古の様子をお見せします(^▽^)/

この有名な『羽衣伝説』。「知ってる!聞いたことがある!」という人も多いのではないでしょうか。日本だけではなく、世界各地で似たような伝説が伝えられているそうです。

ですが朝薫の『銘苅子(めかるしー)』のストーリーは、琉球王国ならではのストーリー展開になっています!特にラストシーンによく表れています。それは後でのお楽しみにして、お話の続きを見ていきましょう♪

羽衣を盗られて、銘苅子の妻になった天女・・・。どうなっていくのでしょう~?!

二人の可愛い子どもたちに恵まれ、幸せに暮らしていた天女。ですが子どもたちの歌う子守歌で、羽衣の隠し場所が分かり、天へと戻る決意をします。
子どもを置いていかなければならない天女の辛い気持ち。そんな母の気持ちを、なんとなく察して不安な子ども達。泣き叫ぶ子ども達を置いて、苦しみながらも旅立っていく天女・・・。これらの切ない場面に、マハエも胸がキュンとしました(;;)

天女に去られた銘苅子親子は、毎日辛い日々を過ごします。そんな親子の噂は、首里王府まで流れていき、ある日王府の使いがやってきました。使いは、女の子(姉)をお城で育て、男の子(弟)の方は成人したらいずれ役人にし、銘苅子にも役人の地位を与えると告げました。天女はいなくなってしまいましたが、多くの幸せが下りてきたと親子は喜びました。

ラストは、王府の力で親子が幸せになるという、当時の人々の考えが垣間見えるような結末でした。
組踊を通して、歴史や当時の思想にも触れることができて面白かったです! (^▽^)/

第7期生のみなさん、発表会頑張ってください!

今回お稽古の様子を見学して、楽器の演奏、歌、舞い、演技など、研修生の皆さんはハイレベルな技術をお持ちだなと感じました。
それもそのはず、研修生のほとんどが、舞踊歴10年以上であったり、三線の師範の資格を持っていたりと、既に高い素養の持ち主が多いとのこと!
そして、先生方は「もっと悲しげに」「もう少し背筋をのばして、顔と手をあげて」「もっとこの役になりきるんだよ」と細やかな指導をされていました。こうやってどんどん芸が磨かれていくのだなぁ・・・とマハエも感心しました!
研修生の発表会と侮るなかれ、3月6日の発表会がとても楽しみです(*^-^*) !

第七期組踊研修生 上原 良太さん(歌三線)にお話を聞いてみました♪

研修の中で難しいと感じるのはどんな時ですか?

歌の中で、方言の話し方や、細かい発音の仕方に苦労しました。例えば、「ヰ」という文字は、私たちが普段聞く「い」ではなく、「にごった、い」で発音するんですよ!


マハエも実際に「ヰ」の発音を聞かせて頂きましたが、「い」との違いが分からなかったです!先生方やその道の人には、違いが明らかなのだそう・・・!
実に繊細で奥深い世界の中で芸を磨かれているのですね!

発表会の『銘苅子(めかるしー)』は、セリフの掛け合いが面白い作品です。
歌や曲も聞きどころが多いと思いますので、ぜひ楽しんで見て頂きたいと思います!

素敵な笑顔でお話を聞かせて下さった上原さん。
とても充実した研修を受けている様子が伝わってきました(^O^)

第7期生のみなさんと記念写真♪

最後に皆さんと記念撮影をしていただきました!
劇中を思わせてくれる、キリっと凛々しいお姿☆

そして「にっこりスマイルもください!」とマハエがわがまま言うと・・

素敵な笑顔のショットも頂きました(*^-^*)

今回は素顔でのお稽古という貴重なところを見せて頂きました。本番では、どのような化粧と衣装、舞台なのでしょう。ワクワクしますね!(^^)!

第七期生のみなさん、発表会『銘苅子(めかるしー)』楽しみにしています!!
頑張ってください♪♪

麗しき「組踊」の世界

「組踊」に出会うことで、美しい琉球王朝時代にタイムスリップ!
知っておきたい基礎知識と鑑賞ポイントをマスターして、もっと気軽に楽しく「組踊」を鑑賞してみませんか?

詳しくはこちら

第七期組踊研修生

今回ご紹介した研修生の活動がInstagramでご覧頂けます。

国立劇場おきなわ養成係公式Instagram

国立劇場おきなわ

琉球王朝時代から脈々と受け継がれてきた沖縄伝統芸能の殿堂

住所
浦添市 勢理客 4-14-1
TEL
098-871-3350
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花笠マハエ