連載・おきなわ41物語/「なご丸」知ってる!?名護市
- 掲載日:
- 2024.08.23
41、それは沖縄県にある市町村の数です。
本連載「おきなわ41物語」では、41市町村のイマの魅力を現地ライターが独自取材。
地元民しかしらない地域ならではの魅力や穴場スポット、とっておきの寄り道グルメなど、沖縄をもっともっと好きになってしまうような、唯一無二の旅のアイデアを紹介してまいります。
41の物語とともに、新しい沖縄を再発見してみませんか?
なごみの景色と出合える、やんばるの玄関口
東海岸と西海岸に囲まれ、内陸部には濃緑の森や山が広がる名護市。沖縄本島北部に位置し、本島一の広大な面積を有しています。本島内でも人気の観光エリアで、景勝地からテーマパーク、グルメにアクティビティと見どころが盛りだくさん。中でも、車で行ける離島として人気急上昇の屋我地島や、北部へと連なるやんばるの山並みを臨む嵐山展望台は「沖縄八景」の一つとされ、ドライブスポットとしても注目されています。都会と原風景が共存した名護市は、訪れるたび新たな発見に出会えるまちです。
INDEX
名護市までの行き方
車の場合
一般道路 | 那覇空港から国道58号線を北上し約2時間 |
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高速道路 | 那覇空港から那覇インターチェンジ~高速道路北上し約1時間30分 |
バスの場合
20番・名護西線 約3時間 |
那覇バスターミナル~牧港~北谷~嘉手納~伊良皆~恩納~名護バスターミナル |
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77番名護東(辺野古)線 約3時間30分 |
那覇バスターミナル~国際通り・久茂地~伊佐~普天間~コザ~安慶名~石川~宜野座~辺野古~二見入口~世富慶~名護バスターミナル |
111番・高速バス 約1時間30分 |
那覇空港~那覇バスターミナル~国場~沖縄自動車道~名護バスターミナル |
117番・高速バス 約1時間30分(名護まで) |
那覇空港~那覇バスターミナル~国場~沖縄自動車道~名護バスターミナル ※終点:ホテルオリオンモトブリゾート&スパ ※美ら海水族館もルートに含まれています |
120番・名護西空港線 約3時間 |
那覇空港~那覇バスターミナル~国際通り・久茂地~20番と同じルート~名護バスターミナル |
やんばる急行バス 約1時間30分(名護まで) |
那覇空港~県庁北口~おもろまち一丁目~沖縄自動車道~名護市役所前 ※終点:運天港 ※美ら海水族館もルートに含まれています |
沖縄エアポートシャトル 約2時間(名護まで) |
那覇空港~県庁北口~おもろまち駅前広場~ナビービーチ前~かりゆしビーチ前~名護市役所前 ※終点:ホテルオリオンモトブリゾート&スパ ※美ら海水族館もルートに含まれています |
| interview |新たな発見がある、おすすめの目的地を教えてください
名護市には、本島内でも人気の観光エリアで、景勝地からテーマパーク、グルメにアクティビティと見どころが盛りだくさんですが、今回は、そんな定番スポットだけでなく、まだ誰も知らないような名護市を紹介したい!地域を知り尽くしたみなさんに、ズバリこんな質問をしてきました。
「新たな発見がある、おすすめの目的地や新しい楽しみ方を教えてください」
この問いに答えてくれたのは、第50代 名護さくらの女王のみなさん。
「名護市内には、なご丸というコミュニティバスが運行しており、市民の貴重な足になっていますが、このバスは市内の観光スポットだけではなく、名護市の東海岸まで運行しているので、観光客のみなさまにも知っていただき、是非ご利用いただきたいです!また、1月には名護さくら祭り、2月には北海道日本ハムファイターズの春季キャンプも開催されます。そんな見どころが多く市内周遊が簡単にできる名護市に、是非お越しください!」
では、第50代 名護さくらの女王のみなさんおすすめの、今まで見たことがない名護市の一面を見ていきたいと思います。
第50代 名護さくらの女王
田場 由梨奈さん(中央)中鉢 蒼さん(左)大城 小都羽さん(右)
名護市の穏やかな青い海、豊かな自然、様々な特産品を県内外そして国外に広め、多くの方に名護市の魅力を知ってもらい、足を運んでいただけるように努めてまいります。
第50代名護さくらの女王3人で協力し、名護市をもっと盛り上げて行きます!
随時、活動やイベント情報を Instagramで発信していきますのでフォローと拡散よろしくお願いいたします。
名護市コミュニティバス「なご丸」がとても便利!!
名護市内を走るかわいいコミュニティバス。デザインは4種類!
名護の食の歴史をお教えします!!
①あぐー豚復活の地
②ソーキそば発祥の地
リニューアルして生まれ変わった観光スポットに行こう!!
①名護博物館
②なごアグリパーク
名護市コミュニティバス「なご丸」がとても便利!!
名護市内では、名護市街地周辺の地域住民や来訪者等の移動に係る、公共交通の利便性確保の一環として、コミュニティバスが運行しています。コミュニティバスの名称は「なご丸」。名護市民のみなさんの投票により決まりました。
バスには4つのデザインがプリントされており、どのデザインのバスが走るかはランダムなので、お目当てのデザインのバスを探すのも楽しそうです。また、100%電気で走行するEVバスになっており環境にも配慮した車両で、かつ車椅子やベビーカーをご利用の方も乗車が可能なノンステップバスとなっています。
ルートマップ
ルートは、【循環線】と【二見以北線】の2ルートです。【循環線】は名護市内で、【二見以北線】は名護市街地を回り、世冨慶から東海岸の大浦湾に出て、有津が終点です。
時刻表
【循環線】は、右回りと左回りとあり、ともに1日8便で合計16便が運行します。かなりの本数が運行し、観光スポットにも停まるので、名護市内周遊観光にピッタリです。
【二見以北線】は、1日6便の運行です。東海岸のリゾートホテルや道の駅周辺も周遊するので、名護東海岸周遊観光ができます。
運賃
運賃は、【循環線】が一律200円、【二見以北線】は、同一エリア内は200円、エリア移動の場合は400円となっています。未就学児・高齢者(65歳以上)・障がい者は無料、学生(小・中・高)は半額とお財布にも優しいなご丸です。
お支払い方法
お支払方法は、現金・OKICA(オキカ)・クレジットカードタッチ決済の3種類です。
なご丸で行くことができる観光スポット(循環線)
なご丸で行くことができる観光スポット(二見以北線)
カヌチャビーチ
落ち着いた雰囲気漂う東海岸に位置し、手付かずの自然が残るビーチ。
オーシャンパークなどの遊具や、マリンアクティビティも充実しています。
- 住所
- 名護市 安部156-2
- TEL
- 0570-01-8880
カヌチャリゾート(カヌチャベイホテル&ヴィラズ/カヌチャゴルフコース)
沖縄北部(やんばる)の広大な自然に囲まれた、訪れる人々それぞれの「心の楽園」
- 住所
- 名護市 字安部156番地2
わんさか大浦パーク
わんさか大浦パークでは、やんばるの森と大浦湾を望む絶景のロケーションを楽しめます。年間100種類以上の野菜、40種類以上のフルーツなどの農作物、加工品、花木も充実。笑顔がわんさかあふれる場所で、自然や風景、暮らしを守る商品やサービスを提供しています。
- 住所
- 名護市大浦市465番7
- TEL
- 0980-51-9446
名護の食の歴史をお教えします!!
名護市の食文化は、琉球王朝時代の影響を受けつつも、戦後のアメリカ統治時代の影響も受けており、伝統的な琉球料理と西洋料理が融合した独自の食文化が発展しました。その中でも、「アグー豚」・「ソーキそば」は名護とは、切っても切れない歴史があります。
アグー豚復活の地
アグーは、今から約600年前に明(現在の中国)から伝えられ、その後琉球の食文化を支えてきた沖縄の貴重な豚です。しかし、第二次世界大戦の影響でアグーは激減しました。さらに、戦後、大型で発育のはやい西洋品種の豚がアメリカ等から大量に輸入されたことで、豚の改良が進み、小型で発育の遅いアグーの頭数は減り、西洋品種との交配による雑種豚が増えていきました。
絶滅の危機を感じた名護博物館が、1981年にアグーの全県的な調査を実施した結果、かろうじて約30頭が確認されました。そのうち18頭が県立北部農林高等学校に集められ、約10年かけて雑種化を取り除くための戻し交配が行われました。そういった意味で、名護はアグー復活の地と呼ばれています。
名護市民会館前には、【アグーの里名護】のモニュメントが建てられています。
美味しいアグーが食べられる名護市内のお店
焼肉乃我那覇 本店
こだわりの沖縄県産のお肉で焼肉を楽しむ『焼肉乃我那覇』は、グループ会社の畜産・精肉会社から高品質な沖縄県産のお肉を仕入れてご提供させていただいておりますので、おいしいお肉をお手ごろな価格で味わっていただけます。
沖縄にお越しの際は是非一度、各店舗に足をお運びください!(お店ホームページより)
- 住所
- 名護市宮里1410-1 2F
- TEL
- 0980-43-5369
島豚七輪焼 満味(まんみ)
満味は、やんばるで育った豚を、やんばるで食べていただく島豚専門店です。「足跡以外は全て食べられる」という格言に象徴される沖縄の伝統的な豚食文化。畜産場やと畜場が至近距離にある立地。米どころや塩田があり、多くの畑人や海人が活躍するやんばるという地域。そして、メンバーの地元愛。どれか一つでも欠ければ、味わっていただけないここでしかない味を、どうぞお愉しみください。(お店ホームページより)
- 住所
- 名護市伊差川251
- TEL
- 0980-53-5383
ソーキそば発祥の地
確かな記録はありませんが、中国から沖縄へ麺類が伝えられたのは450~500年前と考えられています。当初は琉球王国宮廷料理の食べ物であった沖縄そばは、昭和初期になると庶民も食せるようになりました。沖縄戦により、ほとんどのそば屋が無くなりましたが、戦後、配給の小麦粉による製麺が徐々に復活しました。沖縄そばという名称が定着したのもこの頃でした。
そば粉をいっさい使わない、小麦粉100%の沖縄そば。2013年には地域食品ブランドの表示基準である「本場の本物」に、沖縄そばが麺類として全国初の正式認定を受けました。本場沖縄そばは、原料や熟成、麺の太さに到るまで12もの定義があり、どれか1つがかけても沖縄そばと呼べないとのことです。
沖縄そばの麵については、上記の通り厳格な基準が設けられていますが、味付けやトッピングについては各地域で特徴があります。その中で、豚肉のトッピングにソーキを使い始めたと言われているのが、大正12年ころ創業の「新山食堂」、続いて「丸隆そば」「我部祖河食堂」です。もともと赤肉や三枚肉を味付けして乗せるのが一般的だったところ、ある時期「名護にはソーキを乗せた美味しいそばがある」とうわさになり、「そばどころ名護」のイメージ定着に一役買ったといわれています。
リニューアルして生まれ変わった観光スポットに行こう!!
40年の歴史のある名護博物館や「農」と「食」のテーマパークに生まれ変わったなごアグリパークなど、リニューアルして新たな観光スポットになった施設を紹介します。
名護博物館
名護博物館は、1984年3月1日に名護市東江の旧名護市役所の旧庁舎を改装して開館。2023年5月にに名護市大中に新築移転し、グランドオープンしました。
名護市街地に残された緑地を保全・活用し、屋内外の展示を通して、自然やそのなかで育まれてきた「名護・やんばる」のくらしの様子を学び、体験することができます。「展示情報・交流エリア」の本館や、羽地の豪農(仲尾殿内)の間取りを参考に再現した古民家やワークショップ棟から成る「くらしの実践・体験エリア」、身近に自然を観察できる「自然と人の共生エリア」で構成されています。
最初に目に飛び込んできたのは、迫力満点のザトウクジラとマッコウクジラの標本!名護市では、1950-1960年ごろまで伝統的にピトゥ(鯨)漁が行われていました。やんばるの海につながる人々のくらしが垣間見えます。
外へ出ると赤瓦の古民家が展示されており昔の生活空間を再現したエリアになっています。うちなんちゅ(沖縄の方言で沖縄の人たち)は、むかし住んでいた古い実家を思い出す方が多いのではないでしょうか。
なごアグリパーク
なごアグリパークは、2024年5月5日『FARM&CRAFT』をコンセプトとした「農」と「食」のテーマパークに生まれ変わりました。
コンセプトは食のはぐくみと、ものづくりへのこだわりを意味する「FARM&CRAFT(ファーム&クラフト)」であり、沖縄の豊かな自然の恵みを感じることができるグルメやお土産、体験があふれ出す、ここにしかない食のテーマパークとして生まれ変わりました。
施設内は3つの直営店舗で構成されています。それぞれやんばるの地域食材を主役に据え、全国で活躍する一流シェフが屋台料理をテーマにメニューを監修した「Food(レストランカフェ)」、大型ビニールハウス内に、様々な植物を配置し、卵やフルーツをふんだんに使ったスイーツが楽しめる「Sweets Garden(カフェ)」、そしてやんばるの食にまつわるものをセレクトし販売する「Marche(ショップ)」
Green Neighbors合同会社と連携し、沖縄で初めて“フードスケーピング(※)”を導入します。
※フードスケーピングとは、フード+ランドスケープを組み合わせた造語であり、地域の農産物で景観を構成する取り組みのこと
マンゴー、パイナップル、グァバ、シークヮーサーなどの地域農産物を施設内のエントランス、広場、Sweets Gardenの各所に植え、触れて・育てて・楽しむという価値転換により、新たな緑との交流を提起していきます。
なごアグリパーク
●Food(レストランカフェ施設)
【営業時間】8時~18時
●Sweets Garden(スイーツカフェ施設)
【営業時間】10時~18時
●Marche(ギフトショップ施設)
【営業時間】10時~18時
- 住所
- 名護市名護4607-1
| model course |紹介スポットも回れる、とっておきの旅プラン
名護市コミュニティバス「なご丸」でめぐる2泊3日の旅
なごみの景色と出合える、やんばるの玄関口
東海岸と西海岸に囲まれ、内陸部には濃緑の森や山が広がる名護市。沖縄本島北部に位置し、本島一の広大な面積を有しています。本島内でも人気の観光エリアで、景勝地からテーマパーク、グルメにアクティビティと見どころが盛りだくさん。そんな都会と原風景が共存した名護市を名護市コミュニティバスなご丸で巡ります。
| comment |公益財団法人名護市観光協会からのメッセージ
公益財団法人名護市観光協会
名護×和む=なごむん
※沖縄の方言で「むん」は人・物の意味
名護市は、三方の海に囲まれ、山々が連なる自然豊かな街、北部観光の拠点であり、やんばるの玄関口です。名護市観光協会公式サイト【なごむん】は「名護の魅力ある自然や文化、特産品や食、優しい人々など“なごむん(なごのもの)”を知ってもらい、名護で和んでもらいたい!!」という想いを込めたサイト名称です。
| 編集後記 |おきなわ物語編集部
今回は名護市コミュニティバス「なご丸」に乗って、名護市内を周遊しました。まず驚いたのはその便数。【循環線】は、右回りと左回りとあり、ともに1日8便で合計16便が運行しています。観光スポットにも停まるので、観光スポットで停車・乗車を繰り返し、名護市内周遊観光が楽しめます。乗車料金も同一エリア内は一律200円とリーズナブルなので、宿泊施設に荷物を置いて身軽に・気楽に名護バス旅が楽しめると感じました。食のテーマでは、「アグー豚復活の地」や「ソーキそば発祥の地」などのテーマで、ゆかりのある飲食店を「なご丸」に乗って楽しめそうです。また、名護へのアクセスもバスだけでなく、高速船ジンベエ・マリン「タクマ3」もあり、移動の楽しみもあります。是非、あらゆる交通手段を駆使して名護を楽しんでいただきたいと思います。
【ピックアップ】連載・おきなわ41物語/沖縄にはまだ知られていない魅力いっぱい
連載・おきなわ41物語
沖縄にはまだ知られていない魅力いっぱい
41、それは沖縄県にある市町村の数です。おきなわ「41」物語では、41市町村のイマの魅力をひとつずつ独自取材。
地元民がおすすめする地域ならではの魅力や是非訪れてほしい穴場スポット、寄り道グルメなど、新しいローカル旅の目的地を紹介してまいります。
41の物語とともに、新しい沖縄を再発見してみませんか?