迷路のような集落を歩こう
「やーがまくーがま」は佐良浜港からスタート。
ここは多くの漁船が行き交い、数年前までは伊良部島と宮古島を結ぶ定期船の玄関口でもありました。港の周辺にはさしみ店や食堂が並び、傾斜面に民家が並ぶ風景は漁師町らしい雰囲気が感じられます。
佐良浜の集落の特徴は、民家の間を縫うように造られた細い道や階段。
とても入り組んでいて、中には地図にも載ってない道もあるそうです。そんな迷路のような道もガイドが一緒だから安心。地元の人しか知らないような抜け道や穴場だけでなく、島の歴史や文化も教えてくれます。
島の人に守り続けられている小さな井戸
佐良浜港から集落へ向いながら、最初に訪れたのが「アガイノカー」(カーとは沖縄の方言で井戸のこと)です。
草木に覆われた深さ20mほどのこの井戸は、上水道が整備される1960年代まで実際に使われていたそうで、その当時、水汲みが日課だったという女性たちにとって馴染み深い場所だといいます。
現在は利用する人はいなくなりましたが、島では井戸には水の神様が住んでいるという言い伝えがあり、今でも地元の人に大切にされています。
島の日常が身近に感じられる
集落を歩いていると、海を眺めながら語らう漁師たちの姿や外で元気に遊ぶ島のこどもたち、どこからともなく聞こえてくる三線の音などさまざまな場面に遭遇します。観光客だけだと話かけづらいのですが、ガイドが一緒だと島の人たちとのおしゃべりを楽しむことができます。時には会話の中に島の方言が飛び交うことも。
散策を楽しむのはもちろん、こうして地元の人たちと触れ合うことができるのも「やーがまくーがま」の魅力です。
歩くからこそ見えてくる島の魅力
港から高台までのぼると、路地の隙間から見える青い海、民家の庭に自生するパパイヤの木やブーゲンビレアなど南国らしさも感じられる佐良浜の集落。
ぐるぐる歩いていると民家の脇になんと戦闘機の燃料槽が。昔からこの場所に置かれていてどこから運んできたのかは今も謎に包まれたままですが、雨水タンクとして使われていたものだそうで、そこからは島の人の知恵が感じられます。
ちょっと足をとめると思いかげないものに出会えるのも、まちあるきならではの楽しみです。
外国を思わせる景観も
まちあるきの魅力はまだまだ尽きません。
集落のあちらこちらで見られるグリーンやブルーの建物。その間を歩いているとまるで外国を旅しているかのような気分が味わえます。
ちなみにこの大胆な色付けは、船の塗装であまったペンキを塗ったのが始まりだったそう。「資源は無駄にせず、すべて使う」という島の人たちの想いが込められています。
ほかにも昔ながらの商店や日向ぼっこを楽しむ猫など、どこか懐かしくて心温まる出会いもたくさん待っています。
あたたかいおもてなしは旅の忘れられない思い出に
いよいよ「やーがまくーがま」のメインである「お宅訪問」へ。
ここでは実際に島民のお宅へお邪魔し、島のおかあさんが手作りのおやつや地元の名物料理でもてなしてくれます。
島の味を楽しみながら漁師町ならではの暮らし、地元の人しか知らないような貴重な話を聞いているうちに、参加者同士の交流も自然と生まれアットホームな雰囲気に包まれます。
旅先の出会いは一期一会。きっと忘れられない旅の思い出になりますよ。
参加者の声
- 地元の人との触れ合いが一番印象に残っています。他のまちあるきではなかなか味わえないと思います。(岐阜県/佐藤さん)
- ガイドブックには載っていないような場所がたくさんありました。「やーがまくーがま」に参加しなければ絶対見つけられなかったと思います。(北海道/岩田さん)
- ツアーを通して参加者同士も親しくなれるのがうれしい。(大阪府/吉田さん)
- 今回3回目の参加です。毎回ガイドさんも歩くコースもかわり、いろいろな話が聞けるので何度参加しても飽きません。(東京都/金子さん)