旧盆 親族大集合~ウークイ~
- 掲載日:
- 2012.09.06
ハイタイ、マハエです!
旧盆のメインイベントといえば、「ウークイ」。旧盆最終日の夜、家族・親族が集まって、ご先祖様をお送りする儀式です。先日のウンケーに引き続き、ウークイの様子も那覇市の知人宅からリポートしちゃいま~す。
その前に・・旧盆の「中日」の紹介も!
(ナカビでもチュウニチでもないですよー)
ナカヌヒーは朝昼晩と三度三度のお食事をお供えし、おやつに、ぜんざいなどをお供えしたようです。
特に何かの儀式があるわけではないので、旧盆期間中で、一番静かな日がナカヌヒーかもしれませんね。
波照間島では、旧暦の7月14日(ナカヌヒー)にご先祖様を供養し、豊作と安全を祈願した有名なお祭り「ムシャーマ」が執り行われ島中が賑います。
※ムシャーマ→ 国の無形民俗文化財
「ウークイ」
旧盆期間中、とりわけ忙しいのがこの日。
この日も朝からお仏壇のあるご家庭は大忙し(@_@;)
お仏壇をふきふき。
お茶とお水のお取替えが終わると、朝ごはんのお供えと、ご馳走つくりの準備が始まります。
大きなお鍋でかつおだし汁をとり~。
きれいに洗って下ゆでした中身汁の材料、豚の中身(内臓)を、やわらかくなるまでグツグツ。
中身汁は沖縄でポピュラーな料理ですが、下処理が大変!!小麦粉をまぶし、きれいになるようもみ洗いを何度もくり返し、たっぷりのお湯で何度も茹でこぼし、臭みや余分な脂分などを取りのぞきます。中身汁がおいしくなるコツはこの手間を省かないこと。手間がかかっているんですね~。大変です。
グツグツお鍋の横では、三枚肉の煮つけが完成。
次は天ぷらの準備に取り掛かりますよー
そこうしている間に、お客様が!
旧盆期間中は、お中元を持って親戚周り。お仏壇にお線香を供え、久しぶりに会う親戚とお互いの近況報告会です。
そろそろ、ウークイの時間が近づいてきましたよー。
御三味(ウサンミ)→重箱料理とお餅をお供えします。
重箱には、かまぼこ、天ぷら、三枚肉、コンブなど9品(7品もあり)をきれいに並べ入れます。重箱とお餅はセットで、お餅はゴハン替わり?のようです。ご先祖さまからみて、左側にゴハンの餅がくるように並べます。(こちらから見たら右手側)
法事や祝い事など様々なシーンで御三味が登場しますが、シーンによって三枚肉の詰め方や昆布の下準備、かまぼこの色に違いがあるようです。
三枚肉を詰める際は、法事などの場合は皮目を上に。お祝い事(旧盆も含む)などの場合は、皮目を下に。
昆布は、法事などの場合は、返し昆布(ケーシコンブ)お祝いごとなどは、結び昆布にします。
※返し昆布は、八重山では祝い事に使われることもあるようです。地域によって様々なんですね。
かまぼこは、法事の時は「白かまぼこ」。お祝いには「赤かまぼこ」となります。
ん~奥が深いです~。。。■お供え物の基本
少しでも長くご先祖様にいてとどまって頂く為に、ウンケー(お迎え)は早めに、ウークイ(お送り)はできるだけ遅くにした方がイイと言われます。そのため、ウークイは夜更けに行われることが多いようです。
いよいよご先祖様をお送りします。「精霊送り(ウークイ)」
親族で、仏壇の前に集まり、皆でお線香を供え、ウートートゥー。
ご先祖様が、あの世で困らないように、ウチカビ(紙銭)というあの世のお金を焼いて、親族からのお土産として持たせます。
お土産セット(焼いたウチカビ、お供え物、お水、お酒、お花、お線香の燃残りなど)に、
ミンヌク(無縁仏や餓鬼用のお供え物)グーサンウージ(さとうきびの杖)を門口などに置いて、
「マタン、ヤーヌンメンソーチ クミソーリ(また来年もいらっしゃって下さい)」とご先祖様をお送りします。
※お土産セットをクワズイモの葉で包むときれいにまとまりますよ。
どこからか、エイサー太鼓、三線の音が鳴り響きます。
今日もどこかで、ご先祖様を送り出すための念仏踊りが踊られます。
来年もまた元気に会えるように、あの世から皆を見守っていて下さいねー。