沖縄の海が育んだ豊かな美味
青く広がる沖縄の海でイキイキと育った海の生き物たちは、ユニークなビジュアルもさることながら、お刺身や煮物、フライなどいろんな味わい方でみんなを笑顔にしてくれます。南国沖縄ならではの美味しさを、いろいろたくさん召し上がれ。
グルクン
沖縄では大衆魚として愛されていることや、沖縄の海を連想させる美しい色合い(生体は青みかかっている)から県魚に選ばれています。一年を通して漁獲されますが、近海魚は秋頃がおいしいとされています。味は淡白で、一般的に調理されるほか沖縄かまぼこの原料にも使われており、沖縄料理を語る上で欠かせない存在です。
旬の時期:通年
調理例:刺身、唐揚げ、塩焼き
イラブチャー
青い色をしたイラブチャーは、その色合いや、頭が腫れあがっている姿から市場でも目立つ存在です。南洋に多く生息し、珊瑚をかじって付着した海藻を食べます。噛み砕いた珊瑚は排出後、浜辺に打ち上げられ、白い砂浜の形成に一役買っています。白身の身は程よい弾力があり、淡白ながら上質な旨みを楽しめます。
旬の時期:通年
調理例:刺身、酢味噌和え、味噌汁、バター焼き
ミーバイ
ハタ科
旬の時期
通年
調理例
刺身、焼魚、マース(塩)煮
ミーバイはハタ科の魚の総称として呼ばれ、約50種のミーバイが生息していると言われています。ハタ科の魚の目が突出していることから「目が張っている」という意味のミーバイという名前がつき、サンゴ礁や岩礁を棲み家としてます。白身でキメが細かい肉質の繊細な味わいは市場では人気が高く、高級魚とも言われています。
旬の時期:通年
調理例:刺身、焼魚、マース(塩)煮
アバサー
世界中の熱帯から湿帯にかけたサンゴ礁域や岩礁域などに広く生息しています。愛嬌満点、体中に長いトゲを持ち、大きい目と斑点が特徴。フグの仲間ですが無毒で、肝臓は味噌汁に入れて食されたりします。淡白ながらもしっかりとした歯ごたえの味わいは観光客にも人気です。
旬の時期:通年
調理例:唐揚げ、味噌汁
マグロ
沖縄は、季節ごとに「旬のマグロ」が食べられる全国的にとても珍しい環境にあります。クロマグロをはじめキハダマグロ、メバチマグロ、ビンチョウマグロと日本で漁獲されるマグロ4種類の全てが水揚げされ、沖縄の全漁獲量の50%以上をマグロ類が占めています。沖縄におけるマグロ漁は、主に環境に優しい延縄漁がほとんどで、パヤオでの近海漁も盛んです。
旬の時期:4月~7月
科名:メバチマグロ
旬の時期:8月~3月
科名:ビンチョウマグロ
旬の時期:11月~4月
カツオ(カチュー)
沖縄料理にカツオだしが欠かせなかったり、カツオ節の消費量全国1位、夏の訪れを告げる初ガツオが日本一早く味わえるなど沖縄とカツオは深い結びつきがあります。カツオ漁の歴史は100年以上にもなり、北上を開始する春と南下を開始する秋が旬とされています。タタキで味わうことが一般的ですが、酢味噌和えも赤身に合います。
旬の時期:春、秋
主な産地:本部町 調理例:刺身(タタキ)、酢味噌和え
クルマエビ
沖縄は全国一のクルマエビ生産地で、温暖な気候を活かして冬場を中心に出荷されています。「姿の伊勢エビ、味のクルマエビ」と言われるほどエビの旨み成分であるアミノ酸のグリセリンを豊富に含んでおり、プリプリとした食感も楽しめます。もっとも生産量が多い久米島町では海洋深層水を利用した養殖技術の開発に取り組んでいます。
旬の時期:11月~3月
主な産地:宜野座村、久米島町
調理例:刺身、天ぷら、塩焼き
海ぶどう
温暖な海に生息し、沖縄では昔から食されている海藻で、独特の形状とプチプチとした弾ける食感が特徴です。口の中に広がる磯の香りと塩気は、一度食べたら癖になると観光客にも人気です。カルシウムや鉄分、ミネラル等を多く含み、低カロリー。低温に弱く、冷蔵庫で保存すると萎んでしまうので、常温で保存するよう注意してください。
旬の時期:通年
主な産地:恩納村、久米島町
調理例:刺身、サラダ